冬の芸術講座2011

 

『日常の実践 』 〜DIY・編集・ブリコラージュ

2011年1月23日(日)ー 3月21日(月・祝)

雪に閉ざされる季節だからこそ、芸術についてゆっくりと学び、考える時間。冬の芸術講座ではを「日常の実践」〜DIY・編集・ブリコラージュをテーマに、映像制作、ダンス、音楽、絵画などの創作体験、講座や展覧会などを多彩に設けました。講師はそれぞれのジャンルで第一線で活躍する若手のアーティストです。アーティストと一緒に活動をし作品を制作してみませんか。
参加者の皆さん自身が創作を体験すると同時に、アーティストたちの思考法や価値感などにも直接触れることができる貴重な機会です。是非ご参加ください。
【01.映像制作 】
『ありえない生き物を目撃する』講師:村上華子(東京) 無料
【02.身体表現(ダンス) 】
『あそびのちから』講師:ショーネッド・ヒューズ(ロンドン) 無料
【03.絵画 】
『いろの合奏』講師:熊谷晃太(秋田/青森) 200円
[関連イベント]熊谷暁人(青森)オープニングライブ 無料
【04.デザイン・編集 】
『おはようからおやすみまで』 講師:橋詰宗(東京)、白鳥浩子(東京) 500円
【05.音楽 】
『etude for everyday life / 日常のための練習曲』
講師:mamoru(大阪) 無料
【展覧会】
村上華子WS展『ありえない生き物を目撃する』
熊谷晃太WS展『いろの合奏』
青森市所蔵作品展『私たちは美を消費する―使うアート、“Aomori City Collection― We Must Consume Art”』
Vison of Aomori『MOMENT ―日々のこと』

【申込方法】 各講座とも、電話、FAX、Eメールなどでお申し込みください。
 国際芸術センター青森  電話:017-764-5200 FAX:017-764-5201 Eメール:acac-1@acac-aomori.jp


【01.映像制作 】
 

  • 『ありえない生き物を目撃する』

  • [ワークショップ]2011年1月23日(日) 13:00 - 16:00
    [関連展覧会]2011年2月11日(金) - 2月27日(日) 10:00 - 18:00

    講師:村上華子(映像作家/東京)


    携帯電話のビデオカメラを用いて、ACACのどこかに存在するかもしれない架空のいきものの物語映像をつくるワークショップ。

    ACACに生息するかもしれない架空のいきものの証拠映像をつくる映像制作ワークショップ。ネス湖に生息するといわれたネッシーに代表されるように、歴史上には無数のありえない生き物が存在してきました。今回のワークショップでは、まず講師の村上さんにそんな架空の生き物たちの歴史を紹介してもらいます。それをもとにACACに潜んでいるかもしれない生き物を考案し、あたかもその生き物が存在するかのような状況や形跡を即席でつくり、その証拠映像をカメラ付携帯電話などを用いて撮影し、物語映像をつくります。最終的に参加者の皆さんが撮影した映像を村上さんが1本の映像作品にまとめて、展覧会として公開します。

    定  員:10名(申込〆切;1月20日[木])※先着順
    参加 費:無料 ※動画撮影機能付き携帯電話がある方はご持参ください。
    会  場:国際芸術センター青森 創作棟ワークショップスタジオ
    ほか

     
    左:《スコット=ド・ワシュレー来日展》2006年、アートフロントギャラリー、東京

    右:《澤田家の火事》2010年、トーキョーワンダーサイト本郷、東京




    村上 華子(MURAKAMI, Hanako)
    1984年生まれ。東京大学文学部で美学を専攻後、東京芸術大学大学院映像研究科修了。大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ2006、2009に参加。2009 年5月〜2010年3月までTWS青山:クリエーター・イン・レジデンスにて国内クリエーター制作交流プログラム参加。記憶喪失になったエンジニアや、火事で燃えた家を鑑賞者に譲ろうとする少女などの存在をつくり上げる、コンセプチュアルな作品を発表している。





    【02身体表現(ダンス) 】

  • 『あそびのちから』

  • [ワークショップ]2011年1月29(土), 30日(日) 10:00 - 16:00 
    [成果公演]2011年2月5日(土) 14:00-16:00 (無料)


    講師:ショーネッド・ヒューズ(ダンサー・振付家/ロンドン)


    からだを動かしてあそびながら、映像を用いたダンス作品をつくります。

    ACACの建築や雪景色のなかで、身体を動かしてあそびながら2日間でダンス映像作品をつくります。ご家族やお友達とお気軽にご参加ください。
    ショーネッドさんは昨年も3ヶ月間ACACに滞在して、現代舞踊のダンサーと津軽手踊り師範の石川義野さんなど普段は交わることのない幅広い分野の方と一緒にダンス作品を制作してきました。今年もワークショップに参加いただくみなさんと、ショーネッドさんがお招きする多様なジャンルのメンバーと一緒に、パフォーマンス公演を開催します。


    定  員:10名(申込〆切;1月25日、ダンス経験不要)
    参加 費:無料
    会  場:国際芸術センター青森 ギャラリーAほか

    成果公演出演者:ショーネッド・ヒューズ(ダンサー/振付家)、石川義野(津軽手踊 石川流師範)、神村恵(ダンサー/振付家)、木村玲奈(ダンサー)、ハン・イシュ(パフォーマー/美術家)、長谷川裕二(長谷川三絃会 会主)、長谷川裕真(長谷川三絃会)、後藤清子(津軽民謡)、ダンスワークショップ参加者のみなさん ほか

     

     

     
    上段:昨年のワークショップの様子(2010年1月)、ACAC、青森
    中断・下段:昨年の成果発表公演の様子(2010年1月)、ACAC、青森


    ショーネッド・ヒューズ (Sioned HUWS)

    1965年バンゴール(ウェールズ)生まれ。現在、ロンドンを拠点に活動。83-86年The Laban Centre for Movement and Danceにてダンスを学ぶ。88-90年マース・カニングハムスタジオ(ニューヨーク)で学び、振付、ソロ活動を始める。国内外での振付、パフォーマンス公演、レジデンスでの作品制作に多数参加。97年からは、チャプターのジェイムズ・タイソンのコーディネートにより、滞在制作を通した新しい作品制作を精力的に行う。また2002年からは、大学などでのダンス指導にも積極的に取り組んでいる。2008年1月に初来青。1ヶ月のレジデンスプログラムを行い、7月には青森のオーディションにより選出された木村玲奈とともに、カーディフでの成果発表の公演を開催した。この度は、その継続プログラムとして実施。ショーネッドの仕事は「人と空間は常に一体のものである。身体は点であり、点は空間である。この“点”に気付くことがすべての始まりである」という信念にもとづいている。

    【03.絵画 】

  • 『いろの合奏 』

    [ワークショップ]2011年2月6日(日) 13:00-14:30 
    [展覧会]2011年2月5日(土) - 2月27日(日) 10:00 - 18:00
    [熊谷暁人オープニングライブ]2011年2月6日(日) 14:45 - 15:30

    講師:熊谷晃太(画家/秋田)


    真っ白にうもれた ぼくらの小屋に 小人たちがあつまれば 
    さあ にぎやかないろの合奏がはじまる

    熊谷晃太さんと一緒に、創造力にまかせてひとつの大きな絵をみんなで描きます。
    画家の熊谷晃太さんは、クレヨンやボールペンなどを用いて、人と自然、人と動物など生き物どうしの対話を豊かな色彩のやさしい絵画として描いています。今回のワークショップでは、ギャラリーBに熊谷晃太さんが用意する様々な場面の輪郭に、いろとりどりのクレヨンなどで「ぬりえ」の如く絵を描きます。みんなで描いた作品は展覧会として発表されます。また、ワークショップ終了後には、バンド「うきぐも」のリーダーとして全国的にも活躍する晃太さんのお兄さんの熊谷暁人さんによるライブを開催します。


    定  員:15名(5〜7歳)(申込〆切:2月3日[木])
    参加 費:200円(材料費)
    会  場:国際芸術センター青森 ギャラリーB


     
    左:ワークショップの様子、右:best partner (2010)

    わんぱく列車(2009)

  • 熊谷晃太(KUMAGAI, Kouta)
    1981年秋田県鹿角市生まれ。2004年に弘前大学教育学部小学校教育教員養成課程を卒業。クレヨンやボールペンを用いた絵画作品を制作し、発表している。2009年には十和田市現代美術館での企画展 「SUMOAURA-相撲オーラ」に参加。また2010年には東京神楽坂のOshima Fine Artにて個展を開催するなど、活動の幅を広げている。ACACにて教育普及担当として勤務した経験もあり、現在も地元鹿角市にて毎月保育園に招かれて、子供たちとお絵描きをベースにしたワークショップを多数実施している。
    http://www.geocities.jp/kotakumagai/





    熊谷暁人(KUMAGAI, Akihito)
    1978年秋田県鹿角市生まれ。青森公立大学卒業。株式会社あかつき堂代表取締役。シンガーでバンド「うきぐも」リーダーとして活動。音楽レーベルを主催し様々なミュージシャンのプロデュースなども行う。その一方で、全品300円の居酒屋「もぐらや」や一軒家を改修したフードコート「古川食堂」などの運営も行うなど、青森での生活を充実させる多彩な活動を展開している。
    http://www.akatsukido.com/

    【04.デザイン&編集】

  • 『おはようからおやすみまで 』

    2011年2月11日(金・祝) 13:00 - 12日(土) 12:00 / 1泊2日
  • 講師:橋詰宗(グラフィックデザイナー/東京)、白鳥浩子(プロダクトデザイナー)

    1泊2日で生活をデザインする合宿!ACACに泊まりこんで、限られた素材をもちいてみんなで自分たちの生活空間をつくります。

    一日の行動に関する必要な要素(空間・家具・食事など)をその場で作り、編集していく一泊二日のワークショップです。各参加者が日常にありふれたモノやコトを異なった視点からみつめ、生活の為の環境をつくります。
    ACACのワークショップスタジオを拠点に、生活とデザインについてみんなで考えませんか?
    ※宿泊場所も食事もすべて自分たちの手でつくります。
    ※1泊2日の出来事は記録していきます。


    定  員:10名(申込〆切:2月7日[月])
    参加 費:500円
    会  場:国際芸術センター青森 ワークショップスタジオ

     
    左:social pasta、右:total torattoria
     

    白鳥浩子によるプロダクト



    橋詰宗(HASHIZUME, So)

    1978年広島県生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)コミュニケーションアート&デザイン修士課程修了。帰国後、アート、建築、ファッションなどの領域にかかわるアートディレクション、ブックデザイン、ウェブデザインなど、数多くのプロジェクトに携わる。最近では領域を横断したワークショップやイベントの企画なども積極的におこなう。
    http://www.sosososo.com


    白鳥浩子(SHIRATORI, Hiroko)

    1978年千葉県生まれ。東京造形大学にて家具デザイン、ロンドンのチェルシー大学で空間デザインを専攻後、英国王立大学デザインプロダクツ科を2006年に修了。以後、ロンドンにてフリーランスデザイナーとして活動、またRCAの同級生とともにデザインコレクティブスタジオOKAYstudioを設立する。現在は日本にベースを移し、家具、インスタレーション、空間のデザイン及び制作を行う。
    http://www.hirokoshiratori.com/

    【05.音楽 】

  • 『etude for everyday life / 日常のための練習曲 』

    2011年2月26日(土) 13:00 - 16:00

  • 講師:mamoru (サウンドアーティスト)

    氷の溶ける音を聴いたことがありますか?身の回りにあるものが奏でる音に耳を澄まし、日常の音をすこしだけ新鮮な視点で発見してみませんか。

    金属のハンガーが触れ合う音、ストローを吹くと生じる音、植物が植えられた乾いた土に水をやる際に水がしみゆく音、そしてクシャクシャにしたサランラップがもとへ戻ろうとする密やかな音。私たちの日常は様々な音で満たされており、mamoruさんはそういう生活空間に溢れる音に耳を傾け、ちょっとだけ違う側面の価値を取り出し、音の風景をつくり出していくアーティストです。これまでにも様々な音を「etude」として取り出してきました。ワークショップでは、mamoruさんによるパフォーマンスを鑑賞したあと、みんなで日常の音を見つけ出し、新たな「etude」作品をつくります。

    参加申込された方には、mamoruさんからワークショップのヒントとなるお手紙が届きます。手紙を読んで、ご自宅でetudeを体験してみてください。

    ※「etude」について;フランス語の「etude」は、英訳すると「study」です。何かに取り組む事、またそこから得る経験などに主眼を置くこと。音楽では、練習曲という意味を越え、ある音楽的アイデアを体現する小品の意味もあり、ひとつのジャン ルとして成立し、重要な作品も多いです。

    定  員: 15名(申込〆切:2月21日[月])
    参加 費: 無料
    会  場: 国際芸術センター青森

     
    "etude no.12 サランラップ" 撮影地:ウィーン、"etude no.13 氷"を聴く生徒達、撮影地:ケベック
    "etude no.7 ストロー" 撮影地:東京


    mamoru

    1977年大阪生まれ、2001年ニューヨーク市立大学音楽学部卒業。自作音具を用いた即興演奏やサウンドインスタレーション作品などの活動を経て、2007年よりプラスチックストロー、サランラップ、氷の様な日常品や、飲食、売買などの日常行為を音作品、音体験に読み替えるetudeシリーズを展開中。ウィーン近代美術館をはじめ、カナダ、オランダ、アメリカ、オーストラリア、日本など国内外の美術館、ギャラリーでの展示、パフォーマンスや、各種フェスティバルなどで発表し好評を得る。
    http://www.afewnotes.com/
    【展覧会】
  • 村上華子WS展『ありえない生き物を目撃する』

  • 2011年2月11日(金) - 2月27日(日) 10:00 - 18:00
    ギャラリーA 入場無料 会期中無休

    ワークショップで撮影・制作した映像を用いて、村上華子による映像展を開催します。
  • 熊谷晃太WS展『いろの合奏』

  • 2011年2月5日(土) - 2月27日(日) 10:00 - 18:00
    ギャラリーB 入場無料 会期中無休

    2月5日は晃太さんの作品のみを、6日以降はワークショップでこどもたちと制作した作品も含めて展覧会として公開します。
  • 青森市所蔵作品展『私たちは美を消費する―使うアート、“Aomori City Collection― We Must Consume Art”』

  • 2011年2月19日(土)〜3月21日(月・祝) 10:00〜18:00
    ギャラリーA 入場無料 会期中無休

    用の美をテーマに青森市出身のデザイナー、版画家による作品、旧稽古館所蔵の衣服、裂織や菱刺しなどの伝統工芸品をあさせて紹介します。
  • ヴィジョン・オブ・アオモリ Vol. 7
    『MOMENT ―日々のこと』

  • 武田茂子(ミクストメディア)
    成田良子(ミクストメディア、ジュエリー)
    若宮喜子(ジュエリー)
    小笠原奈雅子(平面)
    吉田美紀子(平面)

    2011年3月5日(土)-3月21日(月・祝) 10:00-18:00
    ギャラリーB 入場無料 会期中無休

    青森を拠点に活動する注目すべきアーティストたちを紹介するシリーズ。
    第7回目は、女性アーティスト5名による展覧会を開催します。

     


     
    【AC3キューブとは】
    キューブとは立体を意味し、多角的な視点からアートをつくり、学び、体験することを象徴した言葉です。また、国際芸術センター青森の略称ACACに加えて、アートカレッジ(Art College)の頭文字をとって、AC×3で、AC3となりました。
                   


      〒030-0134 青森市合子沢字山崎152番6
      tel.017-764-5200 fax.017-764-5201 e-mail:acac-1@acac-aomori.jp