■ 2010年 秋のアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムのお知らせ
 
 
 ■ 2010年 秋のアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムのお知らせ
 
 
吃驚(BIKKURI)
 
 

プログラムデータ |  参加アーティストと作品 |  交流プログラム |  NOW on A.I.R.


 
 



■プログラム・テーマ 「BIKKURI 喫驚(びっくり)」

喫驚(びっくり): 意外なことにおどろくこと。
「哲学は驚きに始まる」というプラトン、アリストテレスの言葉を引き合いに出すまでもなく、何かについて疑問に思ったり、探求したりする原動力は、驚きからやってくるといえるでしょう。アーティストが素材と出会ったとき、偶然性が作品の中に取り入れられるとき、作品として何かが形となるとき、そこにはさまざまな驚きがあるはずです。そして、作品を見る側にとっても、アーティストが提示するさまざまなまなざしや切り口は、安定していた世界を揺さぶる驚きのまなざしでもあります。それはひっくり返るほど驚くことではなく、ちょっとした驚きであるとしても、じわじわと社会に広がっていくような驚きの種なのではないでしょうか。2010年の秋のアーティスト・イン・レジデンスでは、この小さな「驚き」についての考察から出発します。

【参加アーティスト】
Angie ATMADJAJA(アンジー・アトマジャヤ)
SONG Sanghee(ソン・シャンヒ)
狩野 哲郎(かのう・てつろう)
津田 道子(つだ・みちこ)
山本 聖子(やまもと・せいこ)

【会期】
 滞在;9月13日(月)〜11月26日(金)
 展示;10月23日(土)〜11月21日(日) 午前10時〜午後7時
 *会期中無休・入場無料


 
 

 
 

【関連イベント 】

|作品解説|
■全参加アーティスト(5名)によるアーティスト・トーク
10月23日(土) 午後2時〜3時


■学芸員によるギャラリーツアー 
10月31日(日) 午後2時〜3時 


|アーティストによるレクチャー|

■狩野哲郎
「何かについてのスタディ」(日本語)
10月30日(土)11月21日(日) 午後2時〜3時 
現地に赴いてレジデンス(滞在制作)にて制作された最近の作品と青森の作品の制作過程を中心に、滞在先の写真なども交えながら紹介します。

■山本聖子
「透明な風景ー自作について」(日本語)
11月6日(土) 午後2時〜3時
均一化したニュータウンの間取りを捉え、作品にしてきたアーティストが、過去の作品のスライド写真とともに、その作品が生まれてきた背景を話します。

■ソン・サンヒ
「サバルタンは語ることができるのか?―自作について」(韓国語・日本語)
11月7日(日) 11月20日(土) 午後2時〜3時30分
「サバルタンは語ることができるのか」(みすず書房)は、ガヤトリ・C・スピヴァクの有名な言葉でもあります。スピヴァクは、インド出身の研究者であり、脱構築思想をマルクス主義と結合し、哲学や文学の問題だけでなく社会批判へと拡大させるラディカリズムによって、アメリカを代表する批評家でもあります。一方、第三世界出身の女性である著者は、アメリカ社会のなかでは、「異文化」を体現する存在でもあります。今回は、この研究者の言葉をキーワードにこれまでの作品やプロジェクトについて紹介します。

■津田道子
「カメラを通して空間を見る」(日本語)
11月13日(土) 午後2時〜3時(パフォーマンス+レクチャー)
展示作品を紹介しながら、実際に作品を体験します。簡単な作品解説の後、パフォーマーによりデモンストレーションを行い、その後参加者とともに、カメラを通して空間を遊び体験をします。

■アンジー・アトマジャヤ
「芸術表現としての音響現象の探求」(英語・日本語)
11月14日(日) 午後2時〜4時(レクチャー+ワークショップ)
近年音というメディアは少しずつ芸術表現の場において評価を得てきています。音にはさまざまな特徴があります。それは時に過去の記憶を引き出し、強い感情的な反応を引き起こします。アトマジャヤは、音響学を修め、音、空間、それを知覚する身体の関係を作品によって模索しています。前半は、彼女の音響特性のリサーチ(音の視覚化とその周波数スペクトルについて)とそれを用いた過去作品についてのお話しをおこない、後半は参加者が実際に音響現象や定住波を体験できるワークショップを行います。


|ドローイング・アニメーション作上映|
ソン・サンヒの鉛筆ドローイング・アニメーション
「変容の第16番目の書―コーラ、首長竜そしてレビヤタンの恋物語」上映(韓国語・英語)
10月31日(日)15:00-15:15  
11月20日(土)16:00-16:15



山本聖子参考画像


アンジー・アトマジャヤ参考画像


ソン・サンヒ参考画像"The 16th book of Metamorphoses"、HDアニメーション2008

 
 

 
  【参加アーティスト紹介】
Angie ATMADJAJA (アンジー・アトマジャヤ)

1976年インドネシア・ジャカルタ生まれ、イギリス在住。英国王立音楽院、ヨーク大学ミュージック・テクノロジー修了、ヨーク大学博士課程在籍中。音響心理学/音響学の現象を視覚と聴覚を刺激するような作品によって探求する。一方ガムランの演奏グループにも所属し、その作品はアジアの伝統とヨーロッパのコンテンポラリーの両方に根差す。アクラム・カーンなど振付師との共作も多数。

 
≪構造 [中心]≫、3つの注意深くバランスを取られた正弦波をゼロポイントで交わるところでつなげたサウンドインスタレーション、2010年

■SONG Sanghee (ソン・シャンヒ) 

1970年韓国・ソウル市生まれ、オランダ在住。1994年梨花女子大学修了。女性の視点から韓国の神話、宗教、集団的記憶や歴史について問いかける作品を得意としていたが、近年は、世界の歴史や事件を別のコンテクストから再読し提示する作品を制作している。「グローバル・フェミニズム」、ブルックリン美術館、NY/USA(2007年)、「ペパーミント・キャンディー:韓国現代美術」展、国立現代美術館、韓国(2009年)ほか。
 
《Cleaning》2002年

■狩野 哲郎 (かのう・てつろう)

1980年宮城県生まれ、東京都在住。2007年東京造形大学造形研究科修了。都市、郊外、自然などのすべての既存環境を身近な既製品によって作品として再構成するとともに、植物や鳥の視点を借りて観察することにより、既存の環境の価値を捉えなおす。「Seoksu Art Project2010」安養市/韓国、「NEO-TOPIA」秋吉台国際芸術村(2010年)、「第10回岡本太郎現代美術賞展」、川崎市岡本太郎美術館(2007年)ほか
 
≪自然の設計/Naturplan≫、インスタレーション/ミクストメディア(種子、果実、鳥、水、園芸/農業/飼育用品など)、2010年

■津田 道子 (つだ・みちこ)

1980年神奈川県生まれ、在住。2002年筑波大学工学システム学類卒業、2008年東京芸術大学映像研究科修了、現在同研究科博士課程在学中。技術に対する批判を根底に、すでにある技術を道具ではなく、使う人に働きかけるような道具以上の何かになるような形を作品によって提案する。「Re:Membering」、ギャラリーループ/ドゥサン・アート・ギャラリー、韓国(2009年)、「ヨコハマ国際映像祭2009」(2009年)ほか。
 
≪Yeu & Mo≫、ビデオ、2008年

■山本 聖子 (やまもと・せいこ) 

1981年大阪府生まれ、在住。2006年京都造形芸術大学芸術研究科修了。美しく区画整理されたニュータウンを支配する独特の均質的な感覚を、そぎ落とした情報としての間取り図と重ね、これらを使って作品を制作する。区画整理や間取り図が示す均質化された空間と、そこに住む人間のリアリティのズレを作品化する。
 
≪the empty view − uniform≫、広告間取り図、ラミネートフィルム、2009年。
 
 

 

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