青森公立大学 国際芸術センター青森

アーティスト・イン・レジデンス・プログラム 2012Autumn

「ストーリーテラー Storyteller

応募要綱および事業概要

 

1 事業目的

国際芸術センター青森(以下ACAC)は、アーティスト・イン・レジデンス(AIR)を中心プログラムとした施設として2001年に開館しました。AIRでは、さまざまな芸術の分野で活躍するアーティストを招聘し、期間中の滞在創作と展覧会を支援するとともに、ワークショップ、レクチャーなどの交流プログラムを開催することにより鑑賞者にさまざまな芸術体験の場を提供することを目的としています。このように本プログラムでは、アーティストへの制作支援を行うだけではなく、アーティストによる市民および学生への芸術を通した教育活動を行うことも目的としています。アーティストと地域住民や学生との出会いと相互作用により、新たな創作の場が生成されることでしょう。

 

2 プログラムテーマ:「ストーリーテラー Storyteller

人間は物語によって世界と自己を認識するといっていいだろう。人類はいたるところで象徴を見出し、世界の様々な出来事や真理、秩序や起源は一定の時間と空間の中で秩序立てられた「物語」として表されてきた。こうした物語を作ること、伝えること、受け取ることは世界を認識することでもあっただろう。様々なメディアによって無数の物語が生まれている現代においてもそれは変わらない。人々は数多ある物語の中から自分が共有できる物語を見つけ出し、それを自身の物語と重ねることで自らの感情や思考を理解し、それを語ることで自己認識をしてきたのではないだろうか。

芸術作品における「物語」とはどのようなものであろうか。ある象徴的な物語を作品の背景に持つことであろうか、それともアーティストによって作られ作品の中で一つの場面として語られる物語であろうか。あるいは空間の中に連続的な展開として示しうる物語であろうか。作品が物語構造そのものに言及している場合もあるだろう。ずれにせよ作品がある種の物語性を持つ時、アーティストの活動はそれ自体がメディウムとなる。2012年の秋AIRでは、アーティストの作品とその活動を「物語」という切り口から考えていきたい。

 

3 公募人数  4名

 

4 応募条件

a)現在活動しているアーティスト(ジャンルは問わない)

b制作、生活に係る全てを独力で行うことができること

c)制作の成果を作品としてプログラム内で必ず発表し、

展示作業および撤去まで責任を持って行うこと

d)滞在の目的を理解し、招聘期間内の55日以上滞在可能なこと

e期間中、他のアーティストとの共同生活が可能であること

f)アーティスト・トーク、レクチャー、ワークショップ、学校訪問などの公式交流プログラムの実行を含む地域住民や学生との交流および美術教育的プログラムを積極的に行えること

g)自らの作品解説(アーティスト・トーク)、レクチャーおよびワークショップといった交流プログラムを、英語あるいは日本語で行うことができること

h)健康状態が良好であること

i)最低限日常会話程度の英語が理解できること

 

5 応募方法

 応募用紙【別紙】に記載された事項に従い、提出書類を期限までに提出してください。  

提出期限:2012525日(金) 

    必着のこと

    期間を過ぎて到着した資料に関しては、いかなる理由も受領しません。

 

6 選考および通知

提出された資料をもとに、国際芸術センター青森および審査員による審査によって選考、決定されます。なお審査結果は、20126月中旬に応募者に通知します。

 

7 事業日程

招聘期間        910日(月)〜1221日(金)

(*917日まで春AIR展が開催されています)

展覧会ミーティング   926日(水)予定      

展覧会        1027日(土)〜1216日(日)

(展示作品撤去   1217日(月)〜1221日(金))

 

■公式交流プログラム)*

ギャラリー・トーク   1027日(土)、1216日(日)

レクチャー、ワークショップ    会期中の土日

学校交流              会期中の平日

*レクチャー、ワークショップの日程は、各々協議の上決定いたします。

 

8 展覧会について

会場 国際芸術センター青森 および敷地内周辺

*展示はグループ展示となります。 

*作品展示、展覧会構成に関しては、国際芸術センター青森専門スタッフとの協議の上、決定されます。


9 主催者およびアーティスト間の招聘条件

 

プログラムを行うにあたり、主催者とアーティストは、以下の条件を含む契約を締結することにより、プログラムを遂行することとします。ただし、招聘条件における主催者からの負担内容は、アーティストが単身で来青することを原則としたもので、基本的に同伴者は不可とします。

グループ等複数人での応募も可能ですがその場合、1グループを1アーティストとみなし、旅費、滞在費、制作費など全て1名分の支給となります。また、特別な理由により家族、制作アシスタント等を伴う場合は、必ず事前にご相談下さい。必要が認められた場合、アーティスト以外の方の旅費、宿泊費(11日@¥2,000円)はご負担いただきます。

 

項目

内容

○来青に係る事項

交通費

 

主催者は、公立大学法人青森公立大学旅費規程により、会期中の1回分の往復交通費を支給します。

(海外居住者)居住地の最寄りの国際空港から青森空港あるいは青森駅間の1回分の往復交通費。国際線航空運賃はエコノミークラスとします。

(国内居住者)居住地の最寄りの駅から青森駅までの鉄道運賃。

 

※アーティストが青森に到着してからの支払いとなります(海外の場合は精算払い)。

※上限額は、国内100,000円、国外200,000円とします。

※国内居住者の海外滞在にかかる帰国旅費はお支払いいたしません。

物品輸送に係る費用は自己負担となります。

青森市内居住者の場合、交通費の支給はありません。

上限額を超える交通費は、アーティストの負担となります。

ビザ

海外居住のアーティストは、必要に応じて日本入国の旅券、ビザを取得してください(費用は自己負担)。詳細は、自国の日本大使館へお問合せください。

○制作、展示、交流プログラムに係る事項

活動内容

アーティストは滞在期間中に作品を制作し、展覧会への出展、交流プログラム(詳細は別項)への参加が必須となります。

制作費*

 

主催者は、主催者が必要と認める制作活動に係る制作費(調査費、材料費、展示設置費、撤収費を含む)として上限250,000円を支給します。

交流活動費*

主催者は、活動にかかるアーティスト・フィーとして75,000円を支給します。

制作場所

主催者は、プログラム中の制作場所として、プログラム期間内に限り、国際芸術センター青森の「創作棟」を無償で貸与します。(共同で使用)

*制作スペースは全て共有です。個室はありません。

制作場所の清掃

主催者は、創作棟の定期清掃を行いますが、アーティストの使用の範囲内における清掃は、アーティストが行います。また、アーティストは、プログラム期間中の制作活動の終了後、すべての施設、備品を原状復帰の状態で主催者に返却しなければなりません。

展覧会

<展示>

・作品展示場所および最終的な作品プランは、アーティストおよび国際芸術センター青森スタッフと双方協議を行った上、決定します。

・展示作業は原則としてアーティスト本人が行います。展示期間中の作品の定期的なメンテナンスが必要な場合も、アーティストが責任を持って行ってください。

主催者は、展示に係る演出上必要と思われる素材(キャプション、パネル、他)等をアーティストと協議の上用意します。

残響が残るギャラリーでのグループ展示となるため、作品に音を使う場合は、ヘッドフォンなどの対応になるなどの協議および調整が必要となります。

<照明>

・展示ギャラリーは、自然光を生かした設計となっています。但し、展覧会構成上必要と認められた場合、センター所有の照明機材を使用することができます。

展示終了後の作品について

アーティストは展覧会終了後、作品を自身で撤去しなければなりません。作品を持ち帰る際の梱包は、アーティスト自身で行ってください。輸送費用は、アーティストの自己負担とします。

交流プログラム

アーティストは以下の交流プログラムに必ず参加してください。

・アーティスト・トーク

・レクチャー、ワークショップ

・学校訪問に対する交流プログラム

・青森伝統工芸プログラムへの参加

主催者は、交流プログラムに必要な材料を用意し、経費を負担します。

○滞在生活に関する事項

生活費*

 

主催者は、当館の規程により、滞在中の生活費を支給します(ただし、上限を70日とします)。但し、個人的な理由による旅行等で青森県外に出て宿泊した日数分は支給されません。到着が遅れた場合、帰宅日が早まった場合も同様とします。

(参考: 70日満額の場合 299,200円)

宿泊場所

主催者は、プログラム期間に限り、滞在中の宿泊場所として、宿泊棟の個室および付帯施設を無償で貸与します(シングルルーム、各19.44u)。

アーティストは、浴室、キッチンを共同で使用してください。また、主催者は宿泊棟の定期清掃を行いますが、アーティストの個室、浴室およびキッチン使用後の清掃は、アーティストが各自行います。なお、アーティストは、帰宅時に、使用したすべての施設を原状復帰の状態で主催者に返却しなければなりません。

通信

アーティストは、室内に備え付けられたコンピュータ専用の通信回線を無償で利用することができます。コンピュータの貸出はありません。

保険

主催者は、アーティストの滞在期間中における傷害に対応した保険契約を実施し、負担します。健康保険等につきましては、ご自身でご加入ください。

○その他

活動の記録

主催者は、本プログラムにおけるアーティストの作品および活動を写真、ビデオで記録します。アーティストは、上記記録のためご協力ください。

本プログラムで制作された作品の著作権は、すべてアーティスト本人に帰属しますが、主催者が記録した写真、映像等の著作権および公益に資する広報宣伝のためにそれらを使用する権利は主催者に帰属するものとします。また、主催者および主催者の了承を受けた者はこれらをすべて無償で使用できるものとします。

カタログ作成について

主催者は、プログラム記録のためのカタログを作成します。また、作成したカタログ20部をアーティストに進呈します。

マスコミ対応への協力

アーティストは、主催者がとり行う記者会見の他、マスコミ各社からの取材申込みがある場合、可能な範囲での協力をお願いします。但し、創作活動へ支障をきたすと思われる場合、プライバシーを侵害される恐れがある場合は主催者に申し出、取材を断ることができます。

サポーター

センターには事務局スタッフとは別に、期間中の制作、通訳、生活を自主的にサポートするボランティア組織があります。サポートの内容については、ガイダンスの際、主催者を交えた双方の協議を行います。

付記

日本と租税条約を締結していない国から招聘された場合、制作費、生活費のそれぞれの支給費より、20%の所得税が徴収されますので、ご了承ください。(詳細は、自国の大使館、関係機関等に問い合わせのこと)

日本国以外での発表の義務

本プログラムは、文化庁平成24年度文化芸術の海外発信拠点形成事業の助成を受けるため、外国人アーティストは、離日後1年間以内に、以下のような活動を通じて、日本滞在の成果を発表することが義務づけられます。

(例)

日本以外の国における展覧会、演奏会、講演会、ワークショップ等の開催

新聞、雑誌、ウェブサイト等のメデイアにおいて、日本語以外の言語により、日本滞在の成果を記事や論文として公表

 

10  事務局

青森公立大学国際芸術センター青森  2012年秋AIR係

030-0134 青森市合子沢字山崎152-6 TEL 017-764-5200 Fax 017-764-5201 

E-mail: acac-air@acac-aomori.jp         

 

 yukikondo@acacaomori.jp   URL: http://www.acac-aomori.jp