テント映画祭
Film Festival as a Tent

ドローイング:本山ゆかり、デザイン:本庄浩剛
Drawing: MOTOYAMA Yukari, Design: HONJO Hirotaka
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映像を多くの人と同じ空間で見ることをテント(仮設的に作られるコミュニティ)にたとえ、「テント映画祭」を青森市の新たな防災拠点であるカクヒログループスーパーアリーナで開催します。映像上映はもちろん、トーク、ライブラリー、体験ブースやおいしいフードなどをちりばめ、平時だからこそ行うことができる備えと心構えを互いに意識できる場を作ります。主催者と参加者の垣根を可能な限り取り払い、みなさんの知恵や経験がじんわり合わさって、この一日限りの寄り合いのような映画祭を終えられることを目指します。

→「テント映画祭」フライヤーPDF

●映像上映プログラム
一世紀前の災害映像が教えてくれるもの
「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を一緒に見る
(15:00-16:00)@ヨリドマ
映画が活動写真と呼ばれていた関東大震災の頃、見世物として娯楽の王座に着いた映画にも、報道や記録という考えが芽生えはじめていました。アーカイブの映像には、猛火に倒潰する家屋や、家財道具を曳いて広場に集まる被災者の姿とともに、消火や救護に励む人たちや復興に向けた動きも丁寧に描かれています。とちぎあきらさんの解説と共にサイトを巡りながら、先人の姿から来るべき災害への備えを考えていきましょう。

青森の災害と新しい防災拠点(16:30-17:00)@ヨリドマ
青森市の新たな防災拠点として昨年オープンしたカクヒログループスーパーアリーナは、有事の際2000人の人々が身を寄せることができる避難所にもなります。「青森県で過去に発生した災害」映像の上映後、副館長の久保田麻奈さんによる施設説明を行っていただきます。

『なみのこえ 新地町』上映(19:30-21:30)@サブアリーナ
東日本大震災の悲惨な被災地の映像ではなく、津波被災者の姉妹、夫婦、消防団仲間など親しいもの同士の対話を捉えたドキュメンタリー映画『なみのおと』の続編。酒井耕・濱口竜介両監督が福島県新地町に入り、被災者の薄れて行く記憶を呼び戻し、思いを新たにして行く…。上映後に本作プロデューサーの相澤久美さんによるオンラインQ&Aを設けます。

●その他のイベント
能登応援ショップ(12:00-16:00)@ヨリドマ
能登の地元産品を買って、被災地を応援しよう
能登半島地震と能登豪雨で被災した地域の皆様を応援するチャリティ企画です。青森公立大学の学生たちが、輪島朝市のお店などへ実際に行って選んだ食品、飲み物、工芸品などを販売します。輪島の方々からのビデオメッセージも上映予定です。

フード&ドリンク販売(12:00から)@ヨリドマ
キッチンカーとコーヒースタンドがやってくる!
サイクリストでもある店主がおいしいコーヒーを淹れてくれる「あんてな青森」さんと丁寧につくられた心温まるスープを提供している「cotocoto」さんが出店します。ほっと一息つきながら自分のペースでイベントを楽しもう。

ダンボールベッド組み立てワークショップ(13:00-14:00)@ヨリドマ
ダンボールでどうやってベッドを作るの?
※先着20名
青森公立大学の学生たちとともにダンボールベッドの組み立てワークショップを行います。組み立てたダンボールベッドはそのままイベント時間中会場に設置します。ダンボールベッドの寝心地はいかに。

コモンズライブラリー(12:00-18:00)@ヨリドマ
本とフリーペーパで繋ぐ記録と知恵
青森やその他の地域から集めた防災に関するフリーペーパーや小冊子などの配布と「テント映画祭」スタッフがおすすめする書籍の展示を行います。防災に関する知恵や災害の記録がどのようにまとめられ届けられているのか、地域による違いやクリエイティブな部分にも着目しつつぜひご自身の防災に役立ててください。

もしも交換所(12:00-15:00 PART1/17:30-19:00 PART2)@ヨリドマ
「得意」を持ち寄り対話で備える、防災ワークショップ
PART1では災害時に起こりうる「困りごと」と、それに対して役立つであろう自分の「得意」を書き出し、皆でシェアします。PART2では、過去の事例をもとに災害時に直面する「正解のない問い」についてグループで考える、ゲーム形式のワークショップを実施します。誰かの力になるかもしれない「得意」と、迷いながらも向き合う決断の重みを皆で考えてみませんか。
※PART2は人数に限りがあるので、こちらからお申込みください。(先着順)

フリーテント(12:00-18:00)@緑地スペース
テントを持って来て一緒に張ろう!
※雨天中止、火気厳禁
ヨリドマの側にある緑地スペースを1日限りのフリーテントエリア(誰もが自由にテントを張れる場所)とします。アウトドア・キャンプ用品は防災グッズとしても有用です。自宅に眠っているテントなどがあれば確認も兼ねてこの機会にここで披露してみませんか?また、アウトドアグッズ専門店GREEN HOUSEによる初心者向けのテント設営ワークショップも行います。
※設営ワークショップは時間と人数に限りがあるので、こちらからお申込みください。(先着順)

テント映画祭
場所:カクヒログループスーパーアリーナ
日時:2025年9月27(土)12:00-21:30 ※入場無料、一部イベント要予約

(災害ユートピア)

  • 澤 隆志
    SAWA Takashi

    2000年から2010年までイメージフォーラム・フェスティバルのディレクター。現在はフリーランスのキュレーター。あいちトリエンナーレ2013、青森県立美術館、長野県立美術館などと協働キュレーション多数。「都市防災ブートキャンプ」(2017,18)「めぐりあいJAXA」(2017-)「たまき」(2023)「スゥパァドゥルォォォォオ」(2024)「生活者としての被爆」(2025)など企画/プロデュース。

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  • とちぎ あきら
    TOCHIGI Akira

    フィルムアーキビスト。『月刊イメージフォーラム』編集長などを経て、2003年より東京国立近代美術館フィルムセンター(現・国立映画アーカイブ[NFAJ])研究員として、映画の収集・保存・復元・アクセス対応に従事。退職後は、NFAJの配信サイト「関東大震災映像デジタルアーカイブ」や「フィルムは記録する」の制作に関わるとともに、(一社)日本映像アーキビスト協会の会長を務めている。

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  • 相澤 久美
    AIZAWA Kumi

    建築家・編集者・映画プロデューサー・コンサルタント。建築設計事務所を軸に雑誌・書籍・新聞の編集、映画プロデュース、地域のアートプロジェクト、災害支援・中間支援など、チームで取組むものづくりに携わる。NPO法人みちのくトレイルクラブを立ち上げ現在常務理事兼事務局長。silent voice、RQ災害教育センター、自然公園財団、マザー・アーキテクチュア等の理事を兼務。

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Film Festival as a Tent
Venue: Kakuhiro Group Super Arena
Date & Time: Sep 27(Sat) 2025, 12:00–21:30
*Free admission. Advance reservation required for certain programs.
*The screening program will be conducted in Japanese only.

(SAIGAI Utopia)

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