地点
Chiten

地点(ちてん)
演出家・三浦基が代表をつとめる。既存のテキストを独自の手法によって再構成・コラージュして上演する。俳優の声と身体を通した劇空間の造形には定評がある。言葉の抑揚やリズムをずらし、意味から自由になることでかえって言葉そのものを剥き出しにする手法は、しばしば音楽的と評される。2005年、東京から京都へ移転。2013年には本拠地・京都に廃墟状態の元ライブハウスをリノベーションしたアトリエ「アンダースロー」を開場。レパートリーの上演と新作の制作をコンスタントに行っている。2012年にはロンドン・グローブ座からの依頼で初のシェイクスピア作品『コリオレイナス』の上演を成功させるなど、海外での評価も高い。2006年、ミラー作『るつぼ』でカイロ国際舞台芸術祭ベストセノグラフィー賞受賞。2017年、イプセン作『ヘッダ・ガブラー』で読売演劇大賞作品賞受賞。

三浦基(みうら・もとい)
地点代表、演出家。1973年生まれ。桐朋学園芸術短期大学演劇科・専攻科卒業。1999年より2年間、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。2001年帰国、地点の活動を本格化。2005年、京都へ拠点を移す。著書に『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。2007年、チェーホフ作『桜の園』の演出で文化庁芸術祭新人賞受賞。2011年度京都市芸術新人賞、2017年読売演劇大賞選考委員特別賞、ほか受賞多数。