吉田真也 個展「死を包むもの」
YOSHIDA Shinya Solo Exhibition "Something that holds death"
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吉田真也はこれまで、土地の歴史や文化、風土などの人々の営みの痕跡を映像として残してきました。
今回発表する映像作品では、青森県六ヶ所村から発掘された約4000年前の甕棺と、その地下に貯蔵され、技術の発展を待つ使用済み燃料が眠るキャニスターを棺ととらえ、二つの地下に眠っていた/いる棺を架空の口述により交差させます。会場内に展示される写真は、六ヶ所村の大規模開発に先立ち発掘調査が行われた場所を現在の姿から淡々と写し取ります。一人の女性が埋葬されていた甕棺を起点に遥か数千年前から続く人々の営みを様々な痕跡から編み直すように構成された展示は、歴史上表出しなかった存在を浮かび上がらせるのかもしれません。
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吉田真也YOSHIDA Shinya
1994年青森県生まれ、広島拠点。秋田公立美術大学卒業後、東京芸術大学大学院映像研究科修了。文化的、社会的、歴史的性格に基づいた土地固有の営みの蓄積に着目し、複数の記憶を編み直すような映像作品を制作する。主な活動として、2020年「札幌国際芸術祭 2020」(新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止、同芸術祭オンラインプロジェクトに参加)、2021年「L’ ALTRO GIAPPONE | ジャパンウィーク2021」(ナポリ国立考古学博物館、イタリア)、2021年「東京ドキュメンタリー映画祭 2021」(新宿K’sシネマ、東京)などがある。
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YOSHIDA Shinya
Born in Aomori Prefecture in 1994 and based in Hiroshima. After finishing his undergraduate study at Akita University of Art, he completed a master’s degree at Graduate School of Film and New Media, Tokyo University of the Arts. Focusing on accumulation of peculiar regional activities based on their cultural, social and historical features, he makes video works that seem to undo and reweave one’s memories. His exhibitions include “Sapporo International Art Festival 2020,” which was cancelled due to COVID19, but he participated in its online project, “L’Altro Giappone | Japan Week 2021” (National Archaeological Museum of Naples, Italy) in 2021 and “Tokyo Documentary Film Festival 2021” (Shinjuku K’s Cinema, Tokyo) in 2021.