Application Guideline 公募情報

1. 事業概要

国際芸術センター青森(ACAC)では、開館からほぼ毎年公募によるアーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムを行っています。本公募では、アーティスト、キュレーター、リサーチャー等の広く文化芸術活動を行う方を対象とし滞在制作活動の機会を提供します。リサーチや制作、各種イベントの実施から成果発表までACAC学芸員や技術員をはじめとするスタッフがサポートします。また、ウェブサイトやカタログ等を通じてその活動を広く公開します。滞在制作の成果は、作品展示、パフォーマンス・公演、ワークショップ、リサーチ過程の公開、プレゼンテーション等、形式を問わず今回の成果発表の場で発表していただきます。

滞在期間は、2025年10月11日から12月1日の51泊52日をコア期間として、その期間は原則ACACに滞在をしてもらいます。希望する場合は2025年9月15日から12月15日までの最長91泊92日の滞在が可能です。なお、希望する活動内容と期間が合致していることが推奨されます。

ACACの施設改修工事に伴い、2025年度はACACの展示棟ではなく、青森駅に直結するJR青森駅東口ビル内の協同組合タッケン美術展示館(以下「美術展示館」)を成果発表の場所とします。ACACの創作棟と宿泊棟は今年も滞在制作・宿泊場所として使用することが可能です。八甲田山の自然に囲まれたACACの展示棟は馬蹄型で高さ6メートルに及ぶ巨大な空間を持ち、これまでの滞在者の創作活動に少なくない影響を与えてきました。しかし、中心街から離れた場所にあるため、多くの市民にとってアクセスが容易な立地とは言えません。2025年度に利用する美術展示館は多数の商業施設を有するビルの4階に位置し、その窓からは市街地が見渡せます。建物の特性上、ACACの展示棟を利用していたときと比べ、多くのことに対して制約があり、さまざまな工夫を行う必要があります。しかし、そこから生まれる新たなコミュニケーションも2025年度ならではのACACのAIRのあり方と捉えています。

AIRプログラムでは毎年異なるプログラムのタイトルを掲げていますが、その名称はAIR参加者の活動内容を規定するテーマではなく、あくまでも期間中の活動を構想するうえでのひとつの手がかりと捉えてください。2025年度はACACにとって、施設を今後も活用していくために修復とケアを行うメンテナンス期間となります。プログラム名称「CAMP」は、一時的な居住のための場所や技術の訓練などを行うこと、特定の感性や信念を共有する集団、また歴史的にさまざまなマイノリティグループ間で共有されてきた反体制的な美学的感覚をも表す言葉です。表現者が集い滞在する場であることや、都会的な快適さから隔離され自らの表現と向き合うことになるACACの場所性を表すとともに、「CAMP」は非常事態や例外を生き延びていく術でもあるでしょう。

また2025年度は、ACACがアーティスト等を招へいする指名型AIRのイベント、海外の連携AIR団体からの推薦により招へいする表現者のAIRも同じ「CAMP」という枠組みの元で実施します。例年の公募型AIRと比べると状況が異なりますが、そうした中だからこそできることを考え、新たな視座を見出せるような活動を期待します。

2. 2025年 ゲスト審査員

池田佳穂

インディペンデント・キュレーター。2016年より東南アジアを中心に、土着文化や社会情勢から発展したコレクティブとDIYカルチャーを調査。展覧会、パフォー ミングアーツ、教育プログラムなどを複合した横断的なキュレーションに関心をもつ。森美術館でアシスタントとして経験を積み、2023年春に独立。山中suplexの共同プログラムディレクター、アートセンターBUGおよび「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」のゲストキュレーターを務める。近年の展覧会やラーニング事業の主な企画実績として、「バグスクール2024:野性の都市」(BUG、2024年)、「みんなで土をラーンする!」(山中suplex、2024年)、「一人で行くか早く辿り着くか遠くを目指すかみんな全滅するか」(山中suplex、2024年)などがある。

3. 公募人数

①海外在住者:2名程度
②日本在住者:2名程度

4. 事業日程

招へい期間

2025年10月11日から12月1日の51泊52日をコア期間として、その期間は原則ACACに滞在をしてもらいます。希望する場合はプログラム期間である2025年9月15日から12月15日までの最長91泊92日の滞在が可能です。

プログラム期間:2025年9月15日(月)-12月15日(月)
コア期間:2025年10月11日(土)-12月1日(月)

公募期間、選考日程

公募期間:2025年2月17日(月)-4月13日(日) 日本時間17:00
選考日程:
4月13日(日) 日本時間17:00 募集締め切り(必着)
5月上旬 ACAC学芸員等による一次審査
5月下旬 ゲスト審査員とACAC館長・学芸員等による二次審査
6月下旬  招へい者決定、審査結果通知

5. 応募方法

応募フォームに記入された内容および添付資料による審査
*応募書類および添付資料は、4月13日(日)日本時間 17:00必着で、以下の応募フォームから提出していただきます。
*Googleフォームでの応募が不可能な場合はACACのウェブサイト上にあるお問い合わせフォームからご相談ください。

応募フォーム:https://forms.gle/bLsQGpnNqNn7LEi78

注意事項

・応募については、応募要綱、応募フォーム記入要領、応募フォームに記載の注意事項をよくお読みください。
・応募の受付は、フォーム送信後の確認メッセージにかえさせていただきます。また、フォーム送信後、回答のコピーが入力したメールアドレス宛に送信されます。メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダ等をご確認ください。見つからない場合は、お問い合わせください。

6. 選考および通知

提出された資料をもとに、2025年度ゲスト審査員・池田佳穂氏と、ACACの館長・学芸員等による審査によって選考、決定されます。審査の結果は、2025年6月下旬に応募者にメールで通知します。

7. 応募条件

a) アーティスト及びキュレーター、リサーチャーなど芸術表現に関わる活動を行っている個人・グループ。(ジャンルは問わない、以下アーティスト等と表記する)
b) プログラムの目的を理解し、決定された招へい期間中に滞在及び参加が可能であること。
*ただし、主催者により必然性が認められた場合は、リモートでの活動も可とする。
c) 美術展示館で開催する成果発表の場で、滞在制作の成果を発表すること。(作品展示、パフォーマンス・公演、ワークショップ、リサーチ過程の公開、プレゼンテーション等、形式は問わない。)また、開催期間中に行うゲスト審査員とのトークに参加すること。
d) 英語あるいは日本語で意思の疎通ができること。
e) 健康状態が良好であること。(生活にサポートが必要な場合は、事前にご相談ください)
f) 展示及びイベントの設営・撤去をACACスタッフと協働で行うこと。
g) 期間中、他のアーティスト等との共同生活が可能であること。

8. 成果発表について

会場:協同組合タッケン美術展示館
開催期間:11月14日(金)-11月29日(土)
*搬入:11月4日(火)-11月13日(木)、搬出:11月30日(日)-12月1日(月)
*成果発表、搬入搬出ともに施設の開館時間内(9:00-20:00)での実施となります。
*会場構成に関しては、ACACスタッフ、美術展示館との協議の上決定します。

9. 主催者およびアーティスト等間の招聘条件

プログラムを行うにあたり、主催者アーティスト等は、以下の条件を含む契約を締結することにより、プログラムを遂行することとします。ただし、招へい条件における主催者からの負担内容は、アーティスト等が単身で来青することを原則としたもので、基本的に同伴者は不可とします。グループ等複数人での応募も可能ですが、その場合、1グループを1アーティスト等とみなし、交通費、滞在制作活動費、交流プログラム開催費、生活費など全て1名分の支給となります。また、特別な理由により家族、制作アシスタント等を伴う場合は、必ず事前にご相談下さい。必要が認められた場合、アーティスト等以外の方の交通費、宿泊費(1人1泊2,040円)はご負担いただきます。

*詳細は「事業概要および応募要綱2025」をご確認ください。

10. 青森公立大学 国際芸術センター青森について

国際芸術センター青森(ACAC)は、2001年に設立された滞在制作施設を有するアートセンターです。アーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラムを活動の核とし、様々なジャンルの表現者たちによる創造と発表の場として活動を続けています。青森市中心部と行き来できる場所にありながら、八甲田山のふもと、豊かな自然環境の中に位置しています。施設は、世界的な建築家・安藤忠雄により「見えない建築」をテーマとして設計されました。制作に集中できる環境でありながら、コミュニケーションも生まれやすい制作スタジオ(創作棟)、宿泊設備(宿泊棟)を有しています。
ACACのAIRプログラムでは、この環境でしか実現しえない多様な表現活動が行われることを期待しています。加えて、国内外の表現者たちと地域住民の交流を重視し、関わる人すべてにとって触発される場となることを目指しています。2009年からは運営が青森市から公立大学法人青森公立大学に移管されたことで、経営・経済や地域づくりを学ぶ大学生との交流も行われています。

11. お問い合わせ

応募に関するお問い合わせはウェブサイト上のお問い合わせからお願いいたします。
*お電話でのお問合せには対応しておりません。

お問い合わせフォーム:https://acac-aomori.jp/inquiry/

*3月上旬にACACの施設説明動画をアップロードする予定です。

  • 事業概要および応募要綱2025
  • 応募フォーム記入要領2025
  • 美術展示館
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