ジョナサン・シティフォン レクチャー
2016.12.4.日曜日
12月3日(土)はジョナサン・シティフォンさんのレクチャーを開催しました。
シティフォンさんは身体に装着できたり、動力を持つ機械のような彫刻作品を一貫して制作してきました。
制作は最終形を定めず、常にワーク・イン・プログレス=進行中の状態であり、展覧会のために一旦制作がストップしても、また展示が終わると続きを作ったり、ブラッシュアップしたものを作り直したりしているそうです。
面白いのは、作り始めは機能への興味から可動部分を作り、それに必要なものを付けたして行った結果、ロボットのような形になったり水の中を進む船のようなものが出来たりするということです。
レクチャーの中では過去作の動画も沢山見せていただきましたが、一つの作品がどんどん機能を高め形を変えていく様子がよく分かりました。
ただし、機能を高めてもそれが実際には思い通りに動かったり、身体の動きを制限することもあるということもシティフォンさんの作品の特徴であり、アーティストとしての姿勢にもつながっているようです。
シティフォンさんの作品は、翼の形であっても飛べるわけでは無い、船の形でも水面を進むわけでは無い、のですが、実際に精密に作られており、動きます。
そのため、見る人はもしかしたらこれを使ったら何かできるかも、何か起こるかもしれないと想像します。
その可能/不可能の境界線にいること、作品を見る人をいかに想像させるかというところに、科学者ではなくアーティストとしての仕事があると考えているそうです。
シティフォンさんの制作過程はウェブ上でも見ることが出来ます。
(ACACで発表した作品もアップされています。)
ご興味のある方はぜひご覧ください。