2月15日平野友愛withアオモリjr.
2020.2.17.月曜日
2月15日(土)は冬の芸術講座第2弾として、「平野友愛withアオモリjr.」を開催しました。
このワークショップは、青森県内の特別支援学校の教員有志の皆さんの任意団体「アウトプット展実行委員会」とACACの共催で開催しました。
同団体は、2015年、2018年には展覧会を開催し、継続して障害のある方の表現活動をサポートしてきました。
平野友愛さんはダウン症のアーティストで現在は豆乳プリンを作る仕事をしながら、制作活動を行っています。
地図をモチーフにした、細かい線をつないだカラフルな作品を制作し、2018年の「アウトプット展」では巨大なドローイングを発表しました。
今回のワークショップは平野さんを講師に、平野さんのよき理解者である青森第二高等養護学校の城戸英郎先生をパートナー講師にお迎えして開催しました。
参加者は青森市内の中学生のみなさんと、一般のみなさんです。
最初に、平野さんの自己紹介に続き、ご家族の方や職場の方へのインタビューを交えた、平野さんの生い立ちを紹介する動画を見ました。
動画の中では生まれた時のお話しも出てきて、家族に暖かく見守られながら成長してきたことがうかがえました。
その後、平野さんに実際に制作してもらいました。
黒い線で書かれたドローイングに、サインペンで色を付けていきます。
今回は平野さんの黒い線のドローイングをコピーした紙を何種類か用意して、参加者はそれにサインペンで色を付けていきます。
制限時間は20分!
同じようなサインペンで色をつけても、本当に人それぞれの模様が浮かび上がりました。
完成したものは、平野さんが貼り合わせて大きな地図にしていきます。
完成したものの前で記念撮影。
このワークショップは、もともとは岩手県花巻市の「るんびにい美術館」で「であい授業プロジェクト」として始まった試みです。
同プロジェクトは、知的障害のあるアーティストが講師として中学校に出向き、パートナー講師と共に授業を行うプロジェクトで、講師を人として知ることが一番の目的です。
講師はとても魅力的な作品を作るアーティストでもあり、そして障害者でもあります。しかし、特別な才能や障害というボーダーで区切られた特性を知るのではなく、目の前にいる「人」と素直に向き合うことで、社会にあるボーダーを無くしていくことが目論まれています。
同プロジェクトは既に花巻市の中学校で多くの実績を重ねています。
「アウトプット展実行委員会」では、今後青森の学校でも同様の試みを広げていこうと考えています。
今回のワークショップを始めの1歩として、この素敵な試みがどんどん広まっていくことを願っています。