8月20、21日千葉奈穂子ワークショップ

2016.8.28.日曜日

8月20、21日(土、日)は2日間連続で千葉奈穂子さんのワークショップ「手作りピンホールカメラで撮影しよう!」を実施しました。
千葉さんは開催中の展覧会「普遍的な風景」でもピンホールカメラで撮影した新作を発表しており、千葉さんの制作技法を追体験するようなワークショップです。

まずは最初にカメラの歴史やピンホールカメラの仕組みについてお話。

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それから、自宅から持ってきてもらった空き箱をピンホールカメラに作り替えていきます。
内側は黒紙を貼って光が反射しないようにします。
ピンホールはアルミ缶を3センチ角程度に切り、0.3mmの穴を開けたものを前日に千葉さんが用意していて、それを取り付けました。
ピンホールは一つだけではなくいくつでも開けることができます。

いくつかピンホールを開けると、1回で多重露光で撮影することができます。
ちなみに、ピンホールカメラにするには紙か缶の箱がよく、プラスチックでは光を透過させるためうまくいかないそうです。

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カメラが完成したら暗室で印画紙をセットし、早速撮影です。

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露出計で露光時間を確認します。雨が降っていたので長い人は8分~12分露光。
一見、ただの箱が置いてあるだけに見えますが、撮影中。

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1回撮影したら、現像です。
ACACの写真室をフル活用します。
この日の撮影では、ネガ(暗いところは白く、明るいところが黒くなる)ができました。

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2日目は、1日目に作ったネガをポジにしていきます。
ネガを新しい印画紙に密着させて露光します。

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露光時間はネガの黒さによって変わります。
ほとんどまっ白で1~2秒の人から、ほとんど真っ黒で2分位の人まで様々です。
露光が終わったらそのまま現像です。
すると、白い部分は黒く、黒い部分は白くなりポジが出来上がります。
露光時間の調整がなかなか難しく、同じネガでも時間によってポジのできあがりが全く違ってきますが、それもまた面白さの一つです。
ネガで真っ黒/真っ白に見えてほとんど何も写っていないように見えたものでも、丁寧に露光時間を調整すると、ネガでは見えなかったけれど実は写っていたものが浮かび上がってきます。

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ピンホールカメラは覗き穴があるわけではないので、どんな写真が撮れているかは現像してみるまでわかりません。
更に、ネガからポジにする時にも露光によって異なる表情が出てきます。
千葉さんはこの、コントロール出来なさが面白いとおっしゃっていましたが、デジカメで構図を見ながら撮影しパソコンで修正することに慣れた現代人にとっては、コントロール出来なさはより面白く感じられるかもしれません。

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