有川滋男ワークショップ@青森市立南中学校

2016.11.6.日曜日

青森東高校に引き続いて、10月28日(金)は青森市立南中学校にお邪魔し、東高校と同様に有川さんのワークショップを開催しました。

東高校の経験を踏まえ、内容は変わらないものの導入や質問部分に少し変化がありました。

まずは導入部分で、有川さんの過去作品《The Figure:PARTⅠ|半眼》の一部である、盲目の方のポートレート映像を見てもらいました。

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有川さんからの「どう思った?」の質問には「なんだか気まずそう」とか「緊張している」という感想がありました。
実は目が見えない人の映像だという種明かしの後、それを知ると映像の見え方が違うように見えてくると思うので、これから見る映像も、色々な疑問を持ちながら見てほしいというお話がありました。

それから、前回同様にまずは映像後半に出てくる歌のようなものの音が無いバージョンを見ます。

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「場所はどこでしょうか?」「あの人は誰でしょうか?」という質問に加え、「音が付いていないところはどんな音だと思う?」という質問には、「鼻歌」「風の音」「今まで聴いていた音全部」「心臓の音」などの意見が出てきました。

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そして、2回目は音有りバージョンの鑑賞です。
それから思いついたものを、単語や文章で書き出してもらいました。

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その後意見の共有の時間です。
ここで挙がった意見で印象的だったものは、風が強いことや風の音に注目した人が多かったこと、そして、耳が聞こえない人なのではないかと思った人が半数いたことです。
明らかに、導入で見た目が見えない人の映像が影響しています。
目が悪い人という意見も1人から出ていました。img_0807s img_0810s

それから3回目の鑑賞の後の共有の時間では、登場人物が運転する車のサイドミラーに注目していた人が2,3人いました。
これも東高校と異なる点でした。

そして、最後の物語を書く時間です。
今回は原稿用紙は使わずに箇条書きも含めて考えたことを書き出してもらいました。

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最後の発表。

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東高校では家族関係の描写が多くありましたが、今回は風や風車、風力発電にまつわる仕事をしているという設定のもとに物語を作る人が多くいました。

導入の映像に加え、登場人物の名前を聞かなかったという質問項目の変化、原稿用紙を使わないという道具の変化など、同じ内容のものをを2回、別のやり方でやることで、些細なことが人の想像力に大きな影響を与えるということを実感しました。

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