リ・イェンファ レクチャー
2016.12.12.月曜日
秋AIR展「カエテミル」最終日の12月11日(日)はり・イェンファさんのレクチャーを開催しました。
レクチャーでは最初に、アメリカに留学していた時にお世話になったという一家についての話から始まりました。
8人の子供がいるその夫妻は毎年夏に子供達の友人も呼んで河畔の別荘で休暇を過ごしていたそうです。
毎年無償で多くの子供達の面倒を見る夫妻に驚いたリさんは、この経験から、記憶とは何か、記憶を共有することとは何かということを考えるようになったと言います。
リさんの作品では一貫して、安らぐ場所/帰るべき場所としての「家」や、人間の記憶がどう記録/蓄積されるのかということがテーマとされていますが、この話はそんなリさんがテーマとするものを象徴する話として強く印象に残りました。
レクチャーでは他にも、コネチカット州のレジデンスを設立した人の話や小さい頃の思い出など、リさんの個人的な思い出や記憶が随所で語られましたが、個人の物語と作品についての解説を行ったり来たりするもう一つの作品を鑑賞するような体験でした。