永岡大輔さん、ブラジルへ

2017.5.4.木曜日

2015年の 夏AIR「永遠と一日」に参加した永岡大輔さんは、只今ブラジルにてレジデンス中!

レジデンス先は、同じく「永遠と一日」に参加していたサンドラ・シントさんが運営に携わるスペース「アトリエ・フィダルガ」です。

2016年の秋AIR「カエテミル」に参加したレナータ・クルスさんが丁度個展を開催中で、それを訪れた様子も送ってくれました。

ACACでの滞在がこうやって次の展開につながっていくことは、私達にとってもとても嬉しいことです。

永岡さんがブラジルでどんな体験をするのか、楽しみにしています!

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出張ワークショップ@青森中央高校

2015.10.7.水曜日

永岡大輔さんの記事が続きます。
8月25日(火)、9月1日(火)の2週に渡り、青森中央高校にお邪魔して美術系列2年生のみなさんと永岡さんのワークショップ「サラムドゥル」を行いました。

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サラムドゥルとは、好きな本を2―3冊選び、そこから文や単語を抽出して新しい文章を作るというワークショップです。

8月25日にはまず、みなさんに持ってきた本の紹介をしてもらいました。
なぜその本を選んだのかという理由の背後から生徒さんそれぞれの個性が見え隠れします。

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それから、1冊の本から任意の1ページをコピーします。

コピーしたものをひたすらハサミで切っていきます。
この時、文で切ったり、単語で切ったりと、色々な長さの文や言葉を作るのがコツです。

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ここまでで1回目は終了です。

翌週の9月1日は、いよいよ文章を作っていきます。
まず4-5人でグループを作ります。
そして、一人10個の手札(文か単語)を用意します。
そして、順番を決めて1つずつ紙皿の上に出していきます。
次に手札を出す人は文法的に意味が通るように出さなければいけません。

そして、3回ずつ出したら終了。
最後の人は文を終わらせなければいけません。

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例えばこんな文章ができました。

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「地面に落下した・・・。三分くらい経っただろうか。『おまえ、なに考えてる?』兄がその日も地下鉄のトンネル内で、深いため息をつく。微妙な違和感、本当はわかっているはずだ。その姿は 跳躍を繰り返す。私だ。」

「今夜私は考えて、つぶやく。『ワオー』これがいつまで続くのだろうと思った。『おもしろいわねえ・・・』顔を上げました。気がつくと、止めに走った。しかし、耳には届いていません。」

文法的にはつながっていますが、これだけでは意味がわかりません。
そこで次に、この文章に書かれているのがどういう状況なのか、登場人物は誰かなどを想像し、文章を解釈していきます。

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実はサラムドゥルでは単純に文章を作って終わりではなく、そこに表現されているものは何なのかを考えるこのパートが一番重要です。
生徒さんからは最初、意味が通らない文章に対して「魔法を使って」とか、「裏の世界の取引で」とかいう推測が出てきます。
これはゲームやアニメに親しんでいる世代特有の想像力とも言えますが、魔法で解決するのは安易な結論とも言えます。
しかし生徒達の会話に永岡さんが入って質問を投げかけることで、徐々に解釈が深まっていきました。
サラムドゥルは文章を作るワークショップと言うより、作品鑑賞のワークショップと言ってよいかと思います。

最後に2つ文章を選んでグループごとに発表してもらいました。

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8月29日永岡大輔朗読会「reconstellation 東京→青森」

8月29日(土)、永岡大輔さん主催の朗読会「reconstellation 東京→青森」を開催しました。

永岡さんがディレクターを務め、ゲストの方が朗読者を務めます。朗読者は好きな本を何冊か選び朗読しますが、単に本を朗読するだけではなく、合間に色々なお話を挟みながら進行します。
今回の朗読者は、詩人の水田紗弥子さんです。
水田さんは5日ほど前から青森入りし、連日永岡さんと打ち合わせを重ねて準備をしていました。

当日、3冊の本の朗読の合間に、水田さんから本の紹介や個人的な思い出話が語られます。

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本の文体や内容でしょうか、同じように朗読していてもスッと本の世界に入っていけるものもあれば、なかなか内容が頭に入らないものもありました。

朗読とお話しを交互に聞いているうちに、その話が水田さんの記憶なのか、作り話なのか、誰の話なのか、どれ位昔の話なのか、最近の話なのか、よく分からなくなってきて、不思議な時間が流れる空間が立ち上がってくるようでした。

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8月23日永岡大輔ワークショップ「アニメーションをつくろう」

2015.9.26.土曜日

8月23日は永岡大輔さんのワークショップ「アニメーションをつくろう」を開催しました。

鉛筆で絵を描き、それを消しゴムで消し、その上からまた描き、消し、描き、、、を繰り返す様子を動画で撮影したものを早回しにして作品とする永岡さんの手法と同様の手法で映像作品を制作するワークショップです。
永岡さんの作品と異なるのは、参加者全員で1枚の紙に描いていくということです。

まずは永岡さんの作品を鑑賞。
鉛筆画の作品だけではなく、氷が溶ける様子や日が暮れていく様子を早回しにした映像も見てみます。
早回しにすると普段気づかない変化がよく分かるようになる効果もあります。

それからいよいよ描き始めです。
一筆目は永岡さんから。

山です。

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消しゴムをバトン代わりにして、描き終わったら次の人へ消しゴムを渡します。

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最初は一人ずつ描いていましたが、2人・3人同時に描いたりもしました。

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描いている間は、ビデオにどう映っているかテレビの画面で確認することができます。

描くのに熱中すると、ついつい紙に近寄ってしまうのですが、手元がきちんとビデオに映るように頭は下げておかなければなりません。

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何が描かれるのか、前に描いたものがどう変化するのか、みんなで見守ります。
そう来たか!とか、え~!消しちゃうの!?とか、声には出さなくとも、見ている側の心の動きが会場の雰囲気で伝わってきます。

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描く時間は約30分で終了。

山に始まったドローイングは、最終的にふもとに街が生まれ、スキー場に生まれ変わりました。

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その後永岡さんが編集し音楽を付けて、5分程度の映像が完成。みんなで鑑賞会を行いました。

 

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風間サチコ木版画ワークショップ「彫刻刀と白い嘘」

2015.9.2.水曜日

8月29、30日は風間サチコさん木版画ワークショップ「彫刻刀と白い嘘」を開催いたしました。
1つの版を刷ってから更に版を彫り進め、別の図柄にしてもう一度刷るという、風間さんが現在展覧会「passage 永遠の一日」で発表している新作と同じ手法で作品を制作しました。

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モチーフは「顔」。
まずは1つ目の作品として、人の顔や動物の顔を彫っていきます。
2回目に変化させることを考えて、1回目の彫りの時は黒い部分を多目に残すことがポイントです。

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刷る時ははバレンで圧をかけていきます。
手作業なので、自分の感覚で濃淡をつけることもできます。

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ここまでで1日目です。
2日目はいよいよ、版を変化させていきます。
みなさん1回目の時から2回目の変化を考えながら下絵を作っていたので、思ったよりもスムーズに彫り進めていきます。

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こちらが完成形。
みなさんお見事なビフォー・アフターです!

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8月8日サンドラ・シントワークショップ

2015.8.22.土曜日

サンドラ・シントさんのワークショップ「感じて描くドローイング」を8月8日(土)に開催しました。

このワークショップは目で見たものをそのままの形で描くのではなく、五感の中で視覚以外の触覚、嗅覚、聴覚、味覚を描くことを目標にしました。
サンドラさんの作品にも、岩や波、雪の結晶のような形は描かれていますが、それは何か実物を描いたというよりも、象徴的な形として描かれています。

ワークショップは午前と午後で2部構成となっていて、午前中は個人で活動を行います。
まずは、サンドラさんが用意した目隠しを装着。
ブラックボックスの中身を触ってみます。
そして、触った感触を描いていきます。

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次は匂いです。シナモンとラベンダーの二種類の匂いを描きました。

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3つ目は味。ナッツ入りチョコレートです。

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最後に音です。
ワークショップスタジオにあるガラス瓶や紙筒を使ってサンドラさんが即興で音を出します。

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これで午前中が終了です。
お昼には、サンドラさんからのスペシャルプレゼント!

お手製のブラジル料理をみんなでいただきました。

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そして午後はまず、15cm各の板に、サンドラさんの作品にも使った2色の青いペンキを塗ったものに、同じくサンドラさんが使っていたマーカーで午前中を思い出しながら小さなドローイングを描きました。

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それから次は、紐を使ってあやとりのように全員を紐でつなぎます。
そして、それぞれの方が自然に関連した単語を言って、その単語からイメージする動きをやってみます。
太陽、雲、海、木などの単語に合わせて紐を揺らしてみたり、ピンと張ったり。

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そしていよいよ最後、大きなベニヤ板に全員でドローイングを行いました。
この時に、ヒモを使った時に各自が言った自然の単語にまつわる絵を描いていきました。

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こちらが完成品です。
8人で描いたものなのに、不思議と統一感があります。
午前中の個人エクササイズから最後の協同制作まで、段階を踏んでいくことで全員の感覚が無理なく一つになっていったようでした。

P1080412最後はブラジルのダンスをみんなで踊って終わりにしました!

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